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【保険代理店の重要ルール】「特定契約比率」って何?お客様にとって何が大切?

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【保険代理店の重要ルール】「特定契約比率」って何?お客様にとって何が大切?

損害保険の契約を検討されている皆様、そして日頃から弊社をご信頼くださっている皆様に、保険代理店が守るべき重要なルールの一つ「特定契約比率」についてご説明します。
これは、健全な保険募集を行うために法律で定められたルールであり、お客様にとって公平・公正な取引を保証するものです。

1. 特定契約比率とは?

特定契約とは、簡単に言えば、保険代理店と人的・資本的に密接な関係がある企業や個人との保険契約を指します。具体的には、以下のようなものが該当します。

「特定契約」の対象となる主なケース

・企業内代理店の場合の「親会社」や「関連会社」の契約
・代理店への出資比率が高い企業の契約
・代理店の役職員が兼務している企業の契約

2. なぜ「特定契約比率」が問題になるのか?

保険業法では、この特定契約比率について厳しく規制しています。特に、以下の二つの観点から、その比率が高くなりすぎることを防いでいます。

1. 顧客の保護と公平性の確保

特定契約の比率が高すぎると、「特定」の関係者(例えば親会社)からの保険料収入に依存する形になります。その結果、以下のような弊害が生じるリスクがあります。

保険料の実質的な割引  : 特定の関係者に不当に有利な条件で保険を提供してしまう(優越的地位の濫用)可能性があります。
一般顧客への目線が薄れる: 代理店が一般の顧客本位の営業ではなく、特定の関係者の意向を重視するようになるリスクが生じます。

2. 代理店の自立性と健全性の維持

保険代理店は、複数の保険会社の商品を扱い、お客様にとって最適な保険を提案するプロフェッショナルでなければなりません。特定の企業との契約に依存しすぎると、代理店としての自立性や競争意識が損なわれ、市場の健全な発展が阻害される可能性があります。

3. ルールとして定められている「ライン」は?

特定契約比率については、以下のラインが設けられています。

比率 規制内容50% 超: 禁止。特定契約の募集を主たる目的とするものとみなされ、保険会社との代理店委託契約の解除などの厳しい措置を受けることになります。

比較 規制内容30% 超:注意・改善指導。損害保険会社は、比率が30%を超えた代理店に対して、速やかに改善するよう指導することが監督指針で定められています。

4.昨今の損害保険業界で問われている「保険代理店のあり方」

近年、日本の損害保険業界では、一部の大手代理店や企業内代理店を巡る問題が相次いで発覚し、業界全体の信頼が大きく揺らぎました。
特定契約比率の規制強化の背景には、こうした問題の根底にある「不健全な商慣習」と「顧客本位ではない営業姿勢」があります。
一連の問題は、保険業界に長年根付いていた「保険料収入 重視」の文化や、特定の関係者との「もたれ合い」の関係が、「顧客本位の業務運営」という金融庁が求める原則から大きく逸脱していたことを示しています。

5.私たちがお約束すること

これらの問題は、私たちのような地域に根差した保険代理店にとっても他人事ではありません。
株式会社カミックスは、こうした業界の構造的な課題を深く認識し、特定契約比率の厳守はもちろんのこと、すべてのステークホルダーに対して透明性の高い、真に顧客本位の業務運営を徹底することで、皆様の信頼を勝ち取り続けることをお約束いたします。

保険のプロとして、お客様一人ひとりのリスクに対して、公平かつ公正な視点で最適な提案をいたします。

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